ラジオ ああ、我が良き友よ・・・

生活の伴侶となっている、ラジオ日記です。

学生寮篇 その九 『あの娘に』

朝7時。 学生寮に、起床目覚ましミュ-ジックがやかましい音量で流れていたっけ。 曲は、『17才』。南沙織の大ヒット・新人賞受賞曲です。 沙織ちゃんによく似たその娘は、ふたり連れで「網走刑務所」の前に佇んでいました。 あれほど可愛い娘なのに、回りに…

学生寮篇 その八 『北海道』

♪はるばるきたぜ函館へ さかまく波をのりこえて・・・♪ 青函連絡船は、白いしぶきを颯爽とあげながら進み カモメたちがあちこち空を舞う。 船上から見晴らす光景に なにも言わず 奥田と私は惚れ惚れ、ただ、眺めているだけでした。 長崎・軍艦島を訪れてからは…

学生寮篇 その七 『南へ北へ』

『旅の宿』 ♪浴衣のきみは尾花(すすき)の簪(かんざし)♪ 岡本おさみ作詞 吉田拓郎作曲・歌 旅愁を誘う風呂上り、その遅れ毛に汗ひとしずく 私なりの、『旅の宿』のイメ-ジです。 「結婚しようよ」を、毎晩のように歌っていたあのころ。 良きにつけ悪しき…

学生寮篇 その六 『ラブソング』

深夜ラジオをたれ流しにしながら、麻雀を囲んでいました。 一局すんで、牌をジャラジャラかき混ぜ回していると、 ♪♪ ギタ-、バンジョ-、ハ-モニカたちの軽快なお祭り騒ぎ♪♪ つづいて ♪ぼくの髪が肩まで伸びて・・・♪ 私は、手を止めラジオのほうに向き直りま…

学生寮篇 その五 『レッスン』

梶、お好みの曲。ほんの一例です。 加山雄三「君といつまでも」「旅人よ」 北山修、加藤和彦「あの素晴らしい愛をもう一度」 ジロ-ズ「戦争を知らない子供たち」 五つの赤い風船「遠い世界に」 サイモン&ガ-ファンクル「サウンド オブ サイレンス」「ミセ…

学生寮篇 その四 『ギタ-』

吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫、泉谷しげる・・・ あの当時、フォ-クソングは大変なブ-ムでした。 同学年、同学部、同学科、同寮生の奥田とは腐れ縁みたいなもの。 お互いの恥部を弱さをさらけ出し、酒も浴びるほど飲んだ我が良き友の一人です。 同学年、異学…

学生寮篇 その三 『軍艦島』

あれほど気持ちがいい潮風はいつの間にか止んで、夕凪の頃、軍艦島に着船。 ”お帰りんしゃい” 出迎えに来られていた、奥田のおふくろさんとお姉さんが破顔しておられた。 私もつられて、笑いながら挨拶を交わしました。 奥田のやつひとり、どんどん歩いてい…

学生寮篇 その二 『帰省』

フ-テンの寅さん風な、田舎っぺ大将。 奥田の印象は、私にすればそんなようなところでした。 傍からみると、少々とっつきにくいム-ドを漂わせてはいるが つき合っていくうちに、だんだん、ひょうきんな表情を味を見せてくれる。 一度、胸襟を開けば、生温…

学生寮篇 その一 『学ランのあいつ』

補欠合格のおかげで、とりあえず大学一回生となった私の住みかは『学生寮』でした。 新宿から小田急線・急行で約30分。向ヶ丘遊園駅下車、徒歩約20分の山頂にあります。 『コ』の字型につながった、4階建・鉄筋コンクリートの古びた学生寮に約250名の寮生。…

大学受験の頃からのラジオ遍歴 ・高校篇

受験勉強の心強い味方となってくれていたものは、ラジオでした。 成績もビリから数えて片手で間に合う私にとって、本当に情けなくつらい夜。 英語辞典の単語は宙に踊っているし、数学のサインコサインタンジェントなぞ、くそっくらえ!! そんな時、 高石と…